ベッド上で胸部、手首、足首に電極を付け安静にして記録します。力を抜いてリラックスしていればすぐに終わる簡単な検査です。
胸部に電極をつけ小型のレコーダーに接続して、心電図を24時間記録します。短時間の検査ではとらえられない一過性の異常を見つけ出すことを目的としています。飲食や睡眠、仕事など普段通りに生活をしていただきますが、入浴など機械が水に濡れてしまうようなことは出来ません。
大きく息を吸ったり吐いたりして肺の機能を調べます。正確なデータを記録するために患者さんご本人の努力を必要とします。肺に疾患のあると思われる方に行われる他、全身麻酔をかける手術の前などにも行われます。
その中から、手術前に多く行われる2種類の検査について紹介します。
出来る限り息を大きく吸ったり吐いたりして肺が取りこめる空気の量(肺の大きさ)を測定します。
吸えるだけ大きく吸った息を勢いよく一気に吐いて肺活量を測定します。一気に吐き出した最初の1秒間にどれくらいの量を吐き出すことが出来るかなどを評価します。また、この検査で描かれるフローボリュームカーブは肺の状態を反映しているため、肺疾患の種類を知る上でとても有用です。
超音波検査とは、ベッドに横になって検査部位の皮膚表面に専用のゼリーを塗り、探触子と呼ばれる機器を押し当てて、そこから発せられる超音波の反響を利用して体内の断層像を映し出す検査です。超音波は非侵襲性で、放射線被曝や痛みなどを伴わないため、安心して受けられる検査です。
検査の目的とする臓器は、「肝臓」「胆嚢」「膵臓」「腎臓」「脾臓」の五つの臓器が主です。 これらの臓器の大きさ・形の変化など、形態的異常がないかを観察します。たとえば肝臓では、形態的異常から、脂肪肝や肝硬変、抗がん剤などを原因とする薬剤性肝障害などが分かります。
また、腫瘤性病変の有無、良性・悪性の鑑別が行われます。たとえば肝臓では、肝細胞癌、転移性腫瘍、血管腫、嚢胞などが分かります。
検査の目的とする臓器は、 「乳房」と「腋窩」です。乳房では、乳癌、線維腺腫などの良性腫瘍、乳腺症などを見つけることができます。腋窩では、リンパ節腫大・転移の有無などが分かります。
また、乳腺超音波検査は、若年女性や乳腺の発達した方に有効な検査です。
検査の目的とする臓器は、「甲状腺」「耳下腺」「顎下腺」です。癌や良性腫瘍、炎症などを見つけることができます。その他に、頸部領域おけるリンパ節腫大・転移の有無などが分かります。
心臓の形や大きさ、心筋の厚さ、弁の動きや形態、異常血流の有無などがわかります。
心電図検査で異常が認められた方、手術を控えた方、抗がん剤治療を行う方の治療前・治療中等に行われます。
動脈硬化の早期発見やその進展度の評価を目的に、総頸動脈・内頸動脈・外頸動脈・椎骨動脈について検査します。手術を控えた方に対して行うことにより、プラーク(血栓)の有無や性状、狭窄率など局所の詳細な情報を得られ、手術を安全に行えるようになります。
足の腫れや痛みがある時、下肢静脈に詰まり(血栓)があるか検査します。
血栓が肺に流れて詰まると、呼吸困難等起こすことがあります。長期臥床や悪性腫 瘍などが原因でおこります。
足の太ももから、くるぶしにかけて検査します。検査時間は30分ほどかかります。
小さなメスで耳朶に傷をつくり、出血が止まるまでの時間を測定します。血小板・凝固因子の異常を発見するために行います。手術や、出血を伴う検査の前にも行われます。
胃粘膜にすむ、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)に感染しているかどうかを調べます。この菌による感染が、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんのほか、胃MALTリンパ腫という血液疾患などの原因とされています。除菌後の判定にも使われます。
検査薬を飲む前と後の呼気を採取するだけの簡単な検査です。検査は空腹で行い、所要時間は約30分です。
心電図検査は心臓の活動により生じる電気的変動を記録します。心臓の病気(不整脈、心肥大、心筋梗塞、狭心症など)の診断に有用です。当検査室では次の検査を行っています。